
#1 たなか工房さんインタビュー回想
インタビュー『つくる人』なのに、第一回目はどうしても自身の職業である染色補正士を取り上げたかった。初回から『なおす人』にしているなと苦笑いしつつ、そこは譲れない気持ちが強かったです。
普段私たちは京都染色補正工業協同組合に属しており、定期的に役員である田中さんの作業場まで組合費をお支払いに伺っております。
ご近所さんでもあります。
頂いた組合だよりを握りしめつつ、玄関先でたわいもない世間話をするのが毎回楽しみで。着物パーカーを着ていっては自慢したり、季節のお裾分けをしたりにこにこお喋りに付き合って貰っています。
いつもこちらの仕事や体調を気に掛けてくださり、作業が混むと痩せやすい私にオロオロしてくださる優しさには、こちらが笑わせてもらっています。
後進へと務めを果たす意識と技術への熱意に溢れる姿勢には、伝統工芸士として染色補正士としての在るべきお手本として、インタビューは田中さんにオファーすると心に決めていました。
業界全体に目を向け、手渡せる形を残すこと。
インタビューでは言葉選びにお人柄が滲みでており、真摯に向き合う姿が印象的でした。
まぁ個人的に一番の思い出といえば、夏場に毎度の組合費のお支払いにお伺いしたことかな。
冷房をきかせた作業場に日々こもっていたためか、炎天下に出かけることは久々であったので。出向いた田中さんの作業場玄関でお喋りしながら、鼻血をたらり出したことです。
お人柄に優れた方なので、たくさんのティッシュペーパーを渡していただき、子供をあやすかのように組合だよりをバックに詰めてもらい、へらへら笑いながら帰る私に大きく手を振ってずっと玄関先から見守ってくださいました。
何の話、してるんでしょう。鼻血、面白かったな。
