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着物を直して、自分は着ない。

着物を直して、自分は着ない。

私がこの仕事を選んだのは、着物が好きだったからではありません。

傷んだものが、もう一度きれいになっていく。誰かの大切に思うものの寿命を延ばせる。

その「直す仕事」に惹かれて、この道に入りました。職人仕事に夢中で、何年も和装には興味がなかったんですよね。考えたこともなかったというか(笑)

今は、着物や法衣のクリーニングや修復、染色補正が日々の仕事です。

毎日着物には触れているのに、自分が着物を着るとなると、つい後回し。あ、一時期反省して着付けは軽くできるようにはなりました。

そんなレベルなので時間がないとか、今日は疲れたとか、理由はいくらでも出てきます。

とはいえ京友禅の伝統工芸士という立場を考えると、「もう少しちゃんと着ないとな」と思うようにもなりました。和装が好きという気持ち。もちろんあります。

気合いを入れて着ることも好きだけど、たぶん長く続かない。

自分にとって、もっと無理なく着物とつながれる形はないかな、と考えるようになりました。

anstyleで選んでいるものは、その延長にあります。

仕事で素材や仕立てを見てきた目と、自分が普段本当に使えるかどうか。

その両方を大事にしながら、少しずつ選んでいます。

まずは私自身が、着物をもう少し日常に戻していくところから。